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バリがおしえてくれるもの
寺田直子プロフィール
トラベルジャーナリスト。年間150日は海外ホテル暮らし。訪れた国は60ヶ国ほど。バリを中心にアジア各国の文化、リゾートライフに精通するアジアの達人でもある。プロデュース、編集した書籍に「わがまま歩きバリ ボロブドゥール」(実業之日本社)、「インドシナの珠玉」(新潮社)などがある。大手ポータルサイト・エキサイトの公式ブログ「ハッピー・トラベルデイズ」でも各国からの旅だよりを発信する。
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コラム > バリが教えてくれるもの > Vol.13
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from Bali 海外で暮らす  

Vol.13
海外で暮らす、ということ

from バリ

2005年の海外取材のフィニッシュは、やっぱりバリだった。 取材最後の夜、空港に行く前に女4人でディナーを楽しんだ。私の他は全員、バリに暮らす女の子たち。仕事を抱え、忙しく働く彼女たちとゆっくり話すのは初めて。最近できた、スミニャックのオシャレなダイニングであれやこれやとメニューを選ぶシーンは、東京あたりのOLたちの姿と重なる。 とはいえ、やはり海外で暮らす、という状況は日本のOLたちよりも、ずっといろいろなコトを彼女たちに考えさせる。「今の生活でいいのだろうか」、「これが私の求めていたモノなのだろうか」。憧れの海外生活も、始めてしまえば日常の積み重ねだということに気がついていく。そんな状況で、仕事のこと、ボーイフレンドのこと、家族、結婚、健康、将来への不安。いろいろなことを思い悩んでしまうのは、海外で暮らす女性なら誰でも抱えるものだろう。 でもね、答えなんかない。みんな、それぞれ違う思いがあり、人生があるのだから。今の彼女たちは、まさに20年前の私そのものだ。日本を離れ、海外で暮らしていた私も、まさに同じように悩み、考えていた。毎日、毎日。毎朝、毎晩。今のように携帯もなければメールもない当時の暮らしは、時おり、たとえようのない孤独感を私に与えた。それでも、あの時の経験があるからこそ、こうして目の前にいる彼女たちの悩みを汲み取ることができる自分がいるのだと思っている。 日本を離れ、海外で暮らすガールズたち。人生の糧にならない経験なんてないのだから、精一杯考え悩み、アナタたちらしく生きなさい。だけど、つらい思いをした分、人には優しくなるのだよ。そして、もうこれ以上ダメだ、と思ったら帰っておいで。日本に戻っても、他の国に移り住んだとしても、バリとの絆が一生続いていくことに変わりはない。大切なのは、どこで暮らすかじゃなく、どう、自分らしく生きるか、だから。

 
2006年3・4月号より
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