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バリがおしえてくれるもの
寺田直子プロフィール
トラベルジャーナリスト。年間150日は海外ホテル暮らし。訪れた国は60ヶ国ほど。バリを中心にアジア各国の文化、リゾートライフに精通するアジアの達人でもある。プロデュース、編集した書籍に「わがまま歩きバリ ボロブドゥール」(実業之日本社)、「インドシナの珠玉」(新潮社)などがある。大手ポータルサイト・エキサイトの公式ブログ「ハッピー・トラベルデイズ」でも各国からの旅だよりを発信する。
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コラム > バリが教えてくれるもの > Vol.14
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Vol.14
おもてなしの、ココロ

from シンガポール

トランジットではよく利用するけれど、街を訪れたのは久しぶりのシンガポール。「世界三大つまんない観光名所」のひとつに選ばれているマーライオン(残りの二つはコペンハーゲンの人魚姫の像と、ブルッセルの小便小僧だとか)くらいしかイメージが湧かない人も多いのでは。でも、久しぶりのシンガポールはちょっと小粋なアジアンシティに変貌していて、思った以上に楽しかった。何よりも緑が多く、ゴミが一切落ちていないクリーンさが気持ちいい。厳しい条例があるからなのだが、この清潔さと安全な雰囲気は観光客には実に好ましいものだ。実はバリを歩いていると、結構、ゴミが落ちているのがいつも気になっている。アクアのペットボトル、スナック菓子の空袋、ピンクや青のコンビニ袋、ビンタンビールの空きビンなどなど。バリニーズの生活習慣なのだから外部が文句を言うものじゃないのは分かっている。 でも、観光産業を大切にし、海外から訪れるゲストを歓迎するのであれば、自分たちの町、島を大切にしてほしい。誰かを自宅に招いたら、まずは掃除をして家の中をキレイにすると思うけれど、それと一緒。それが大切な人たちへの「おもてなし」の気持ちの表れになると、私は思っている。そろそろ、バリ島でもエコロジー、リサイクル、環境保護などをしっかりと考える時に来ているのではないだろうか。「シンガポールみたいにキレイなだけの街なんてアジアじゃない。面白くない」。そう言う人もいるだろう。もちろん私もバリで感じる混沌としたアジアの雑多さは大好きだ。でも、それはゴミで汚れた島を意味するものではない。バリの奥深さ、魅力はもっと別のところにあるはずだから。もっともっとジャランジャランが楽しくなる。そんなクリーンなバリを見てみたい。

 
   
 
2006年5・6月号より
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