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バリがおしえてくれるもの
寺田直子プロフィール
トラベルジャーナリスト。年間150日は海外ホテル暮らし。訪れた国は60ヶ国ほど。バリを中心にアジア各国の文化、リゾートライフに精通するアジアの達人でもある。プロデュース、編集した書籍に「わがまま歩きバリ ボロブドゥール」(実業之日本社)、「インドシナの珠玉」(新潮社)などがある。大手ポータルサイト・エキサイトの公式ブログ「ハッピー・トラベルデイズ」でも各国からの旅だよりを発信する。
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コラム > バリが教えてくれるもの > Vol.19
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バリの風景ギャニャール  

Vol.19
お持ち帰りBungkus

From東京

 編集作業におわれるある夜、若いスタッフを連れて食事に行った。
 行った先は事務所から歩いて10分ほどのインド料理の店。
キャッチフレーズは「インドに一番近いインド料理レストラン」。この店の数軒隣がインド大使館だから。なるほどね。
 店内はカジュアルだけれど従業員は全員インドの人。値段も手頃だし、さすが本場のメニューが並ぶ。焼きたてナンにカレー数皿、タンドーリチキンにサラダと空腹も手伝ってあれこれと注文をしたところ、思わぬボリュームに全員びっくり。
 予想どおり完食できず途中でギブアップ。でも、美味しかったので残すのはもったいない。そこで、若いインド人の男性スタッフに、「コレ、持って帰りたいのですが」と聞いてみる。すると彼は、「ハ〜イ、ワカリマシター」と日本語で返答すると、奥からお持ち帰り用のパックを持ってきてくれた。「モッタイナイカラネー」と言いながら残ったナンやカレーを詰めてくれる。
 食べものをきちんと全部食べるということは大切なことだ。日本の場合、お持ち帰りというのは恥ずかしいと思うのか一般的じゃない。でも、堂々とお願いしてもいいと思う。店側も作った料理を持ち帰ってまで食べたいと思う客の思いは嬉しいはずだ。
バリ島では気軽にブンコス、つまりお持ち帰りができる。残りものもそう。これがまた次の日、いい味になっていたりしてウマイのだ。
 東京の「インドに一番近いインド料理レストラン」のブンコスはスタッフのひとりが持ち帰った。翌朝、チンして美味しくいただいたそうだ。
 料理を味わうということは、こういうことだと思う。

 
 
2007年3・4月号より
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