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| インドネシア・ポップス(I-POPS)の素晴らしさをもっと日本の皆様に知ってもらいたい!!バリ島やインドネシアと聞くとすぐに「ガムラン」「ジェゴグ」などの伝統芸能を思い出しがちですが、こちらの音楽文化はそれだけではありません。「アピ・マガジン」はこちらの若者の間で流行っている「インドネシア・ポップス」にフォーカスし、毎月アーティスト紹介や新譜紹介をしていきます。ぜひバリ島やインドネシアに来たときには、インドネシアのアーティスト達の音楽CDを購入し聴いてみてください。また新しい発見がありますよ。(言葉の勉強になるかも!?) |
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listener ● ● ● ● ● ● ● ● |
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蓮次郎子 |
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キャンディー・甲山 |
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インドネシアのロックと
芸能ゴシップ好きな
アピ編集部・オンチェ命ミーハー主婦。 |
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何を思ったか、インドネシア音楽界で
デビューを目論む中年男
自称音楽デザイナー |
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| インドネシア・ポップス
> Vol.55 |
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| Jamaica
Cafe (ジャマイカ・カフェ) |
1991年ジャカルタで大学の同級生により結成された、6人組アカペラ(無伴奏)コーラスグループ。ローカルイベントやカフェでのレギュラー出演で地道に実力を磨きつつ2004年、遂にファースト・
アルバム / musik mulut (邦訳 : 口の音楽) をドロップ。そのタイトル通りドラム、ベース、トランペットなどの伴奏までも全て口でこなしてしまうという、インドネシア初のアカペラアルバムとなった。インディーズながら発売間もなく1万枚を売り上げる快挙を成し遂げ、昨年2月には日本人アカペラグループ・INSPiのジャカルタ公演にゲスト参加、去る12月にはシンガポール公演など、徐々にその活動の場を広げている。まだ一般的な認知度は
低いものの、Erwin GutawaやGlen Fredlyなど数多くの著名音楽家のラブコールを受け、共演も多数こなしている(文:キャンディー甲山)
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| アルバム評 |
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【収録曲】
1. Menari:踊る
2. Juwita :麗しのお嬢さん
3. Untuk Dinda:君のために
4. Bilakah:もしも...
5. Hari Yang Indah:美しい日
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6. Dangdut (Terajana):ダンドゥット(テラジャナ)
7. Si Ayu:アユちゃん
8. Enam:6
9. Nang Ning Nung:ナン ニン ヌン
10.Indonesia Pusaka:インドネシアの遺産 |
Music
Mulut (2004年)
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<おすすめした人:キャンディー甲山>
どこか愛嬌あるタイコ腹に突き出されたマイクロフォン。こんなジャケットのCDがたった一枚、陳列棚からこちらを見つめていたら気になりますよねえ。さっそくレジ横の店員さんに声をかけて試聴。これが昨年10月の、この傑作アルバムとの出会いでした。ちなみにバリではシールされたCDでも、気軽に破って試聴させてくれる店が多いです。皆さんもお試しを。
さて、ヘッドフォンから流れてくる一曲目の音を聞きながら、僕は思わず「これちょうだい!」と言って代金5万ルピアを支払うと、その足で友人のスタジオへと向かったのであった。休憩時間でくつろぐアシスタント君にお願いして、でかい音でプレイバック。うーん、ジャケに偽り無し!オト良しスキル良しヴァイブ良し、いつしかリスナー全員の顔が自然にほころんでいる。こりゃあぜひ皆様にもお聴かせしたい!
東京でもリスナーの反応は至って良好。おまけにエンハンスドトラックにプロモクリップも入ってて、これもまたゴキゲンなんだなあ。Take6から説教臭さをさっ引いて、往年のThe
Coastersに通じる軽妙さを加えたような彼等の好盤、「これどこで買えるの?」って訊かれる事も多いのですが、残念ながら日本で手に入れる方法を知りません。もし読者で業者の方がいらっしゃったら、どうか編集部までご一報を。
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<聴いた人:蓮次郎子>
アカペラって“ライオンは眠っている”だっけ?ドゥンワガッタドゥンワガッタッて曲、あ、じゃなかったらゴスペラーズだっけ?違ったっけ?といったように正直そんなに興味がなかったんです。が、このアルバムを聴いてアカペラでここまで楽器の音を再現できることにビックリ。目から鱗ならぬ耳から何だろう、とにかく何かがポロっと落ちましたよワタシは。名人芸の世界です。サウンド(っていうのかなあ。口でも。)もポップス、レゲエ、カリプソ、ラップからダンドゥットまで、バラエティに富んだラインナップで明るくしかもセンスよし、インドネシア風味もほどよく効いてます。聴いてて楽しくなるとにかくハッピーなアルバム。おすすめされてよかったー。
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| 曲評 |
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★キャンディ:いきなりダヴィーなレゲエでアイリーな体質にヤラれましたよ、あたしは。でも決してドープじゃない、正気でカフェなサウンドだ。これには異論があるかもしれないけど、このグルーヴはしなやかでぶっといですよ。陽気なサヴァイヴァー。朝一にOK!
★蓮次郎子:掴みの1曲目らしく、まったり気持ちのいいレゲエ風。イントロのベースとパーカッションの『音』を聞いて「100%アカペラじゃないじゃん」と一瞬思ってしまった私。よーーっく聴くと確かにアカペラです。すげー。歌詞が韻を踏んでいるのも芸が細かい。
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★キャンディ:朝メロが続きます。歌詞の意味はさっぱり解らないけど、好きな女の子に早く会いたい一心で、普段寝坊なくせに早起きして学校に行くときのような、そんな新鮮な気分を思い出させてくれる曲(?)しっかり歯磨けよ、って感じ。
★蓮次郎子:恋の始まりのキラキラしたほほえましい感じが伝わってくるような爽やかラブソング。Juwitaなんてちょっと時代懸かった言い回しを使うところを見ると、ここで歌われている女の子は深窓のお嬢様かな。
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★キャンディ:さてさて、こちらはGlen
Fredlyの作品ですね。彼自身進境著し いソングライターなんですが、この曲を聴くと思い出すのが先輩格Katon Bagaskaraのヒット曲
"Dinda Dimana" です。並べて聴く と、明らかに異なる曲なのにどこか共通点を感じる。もしかしてアンサーあるいは後日談ソング?
★蓮次郎子:めちゃくちゃ売れててもはや大御所の貫禄さえあるグレン・フレドリィ。実は真面目に聴いたことがありません。みんながみんな本当にいいと思ってるんでしょうかね?「グレン・フレドリィってよくわかんねーだよ」なんて言ったら「ダサイ」「田舎者」というレッテルを貼られる踏絵みたいなもんなんじゃないのか、などと思って話を合わせる私はお調子者。ネ〜スカフェ〜。
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★キャンディ:3の流れを引き継ぎながら、こちらはテナーのIkoによるオリジナル。ドゥー・ワップ色の強い仕上がりながら、土台に流れる口リズムの心地良さは、やや粘り弱めのチョコレート・ソウル。カカオ55%
ミルクたっぷり。この後でD'Angeloとか聴くと、つくづく「本場のR&Bは業が深いよなあ」という印象がありますね。
★蓮次郎子:この曲の耳に心地いいフレーズはどこかで聴いたような気がするけれど思い出せない。懐かしいような切ないような不思議なソウルっぽい曲。しかしまあこれ全部口で「演奏」してるとは...。
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★キャンディ:ばっちり最高!アルバムのピークになってるゴキゲンなカリプソっぽいナンバー。こちらオリジナルでバリトンのMichael作。しかし彼等つくづく良い曲書くよなあ、このハッピーに嘘は無いぜ。さあ皆さんご一緒に! ♪ku
ku kaki ku ka ku ka ku ♪ kaki ku ka ku ka ku ・・・・・
★蓮次郎子:シングルカット第一弾、カラっと晴れたカリブの青い海と白い砂浜のハッピー感に雨季のジメジメも吹き飛ぶってもんです。トートツに
kuku kaki ku kaku kaku(俺の足の爪はカチカチ)の早口言葉が入って笑えますが、メンバーのアントンによると「親近感を持ってリスナーに僕らの音楽を楽しんでもらうため」なのだそうです。
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★キャンディ:おいおい、5の興奮も冷めやらぬ内にここまでタタミかけるかね、君たちは。いきなりダンドゥットの帝王・Rhoma
Iramaの物真似MCで始まるこのトラック、ちょっとヤバすぎるぞ。エコーチェンバーな音処理とマウスクンダンで、フロアーはすでに興奮のるつぼ。にこりともせず立ち尽くすRhomaの説教が聞こえてきそうだ。よくやった、笑えたぞ、Jamaica
Cafe Posse!!!
★蓮次郎子:キング オブ ダンドゥット我らがロマ・イラマ先生の名曲をコンサート会場のライブ感ごとポップにハッピーにカバーというか再現というか(笑)。Terajanaはさんざんカバーされてスタンダード化していますが彼らの出来は最高!しかもアカペラ!MCの「アパカバールスムアニャ(中略)レッツゴーソング!」も、もったいぶった歌い方も、タメも、すべてがロマ・イラマへのリスペクトと愛に溢れた名カバーです。
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★キャンディ:いきなり必殺仕置き人な口トランペットでどこ行くんだ、今度はマカロニか、と思ったら、案外ロマンチックに落としてくれましたよ。ニクイね、この後家殺し。とはいえこの夢芝居な表現と感性は、どうやら純粋に男の世界じゃない気もする。もしかして兄さんたち・・・・・
★蓮次郎子:わざとらしいほどのロマンチックさにほんの少しレトロな雰囲気が漂っていて「大人の社交場でムードな夜を貴方に」といった感じです(意味不明)。結構好きな世界。やたらに守備範囲が広いグループだなあ。
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★キャンディ:海の道はカリブ海からポリネシア経由で東インドネシアに続いているのか、あるいはアフリカからグルッと回って、さらにマダガスカルを経由してきたものなのか?そんな想像をも膨らませてくれる、大海原のミリアム・マケバ的楽曲。そこには地中海発中東経由のインドネシア風味は微塵も無い。
★蓮次郎子:アフリカン・シャントのイントロから唄が始まると同時に急にカリブ海方面へ。5曲めもでしたがスティールドラムの音までアカペラで再現していて実にお見事。
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★キャンディ:と思ったら今度はいにしえのジャワですか。口ガムランの重たいゴングに乗せてIwa-Kばりのインドネシアン・ラップで綴る、リアルでストリートなジャワニーズライフ(かな?あくまで想像)。いつかクラブ帰りに深夜のジョグジャで食べた、とびきりルーツなグドゥ(鶏煮込みごはん)の味がするぜ。モンゴ〜マ〜ス!
★蓮次郎子:哀愁の口ガムラン(!)にかぶさるベタなインドネシア語ラップがなぜかとてもかっこいい!!良く聴くと「ゴ〜ン:ガムランのこと」と言ってるし。しつこいですがバスドラの音とかほんとアカペラには聴こえませんって。
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★キャンディ:伝説的大作曲家、Ismail Marzukiによるスケールのでっかい名曲。ここでの彼等は、もうほとんどスーパーボウル開会式のTake6状態です。っていうか、どん詰まりになって気がついたけど、彼等って「6人組Bobby
McFarlin」っていうのが一番近いかも。だって音楽に対する姿勢がDon't Worry Be Happyそのものだもん。こんな曲が紅白歌合戦のトリだったら泣いちゃうな、オレ。
★蓮次郎子:独立運動時代に活躍した作曲家イスマイル・マルズキ作の国民的な愛唱歌をスマートにカバー。インドネシアの愛唱歌や闘争歌には胸を打つ名曲が多く、2004年の年越しコンサートでジャムルッドがPadamu
Negeriを歌ったときに号泣した私は、この曲でもジーンときました。“さあ祈ろう/インドネシアの幸せを”2006年こそいい年でありますように。
今年もよろしくお願いします。
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| 2006年1・2月号より |
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