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インドネシア・ポップス
インドネシア・ポップス(I-POPS)の素晴らしさをもっと日本の皆様に知ってもらいたい!!バリ島やインドネシアと聞くとすぐに「ガムラン」「ジェゴグ」などの伝統芸能を思い出しがちですが、こちらの音楽文化はそれだけではありません。「アピ・マガジン」はこちらの若者の間で流行っている「インドネシア・ポップス」にフォーカスし、毎月アーティスト紹介や新譜紹介をしていきます。ぜひバリ島やインドネシアに来たときには、インドネシアのアーティスト達の音楽CDを購入し聴いてみてください。また新しい発見がありますよ。(言葉の勉強になるかも!?)
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蓮次郎子

蓮次郎子

インドネシアのロックと
芸能ゴシップ好きな
アピ編集部・オンチェ命ミーハー主婦。

キャンディー・甲山

キャンディー・甲山

何を思ったか、インドネシア音楽界で
デビューを目論む中年男
自称音楽デザイナー

インドネシア・ポップス > Vol.59
ここ数年来、ハイレベルな盛り上がりをみせているマレーシア・ヒップホップ。そのなかでも洗練された西海岸的なサウンドセンスと英語を駆使したクールなラップで絶大な人気を誇っているのが、ジョホール・バル出身のジョー・フリッゾウとクアラ・ルンプール出身のマリークのデュオ、「Too Phat(トゥー・ファット)」だ。
2000年にポジティブ・トーンレーベルからアルバム「Whutthadilly?」でデビュー、続いて制作された「Plan B」が大ヒット,2作目にしてダブル・プラチナアワードを受賞。同年、EMI Internationalから、新曲2曲を加えた「Plan B Platinaum Edition」が発売され、マレーシア国外にも多くのリスナーを獲得した。2004年、4作目のアルバム「360°」でアメリカ西海岸ヒップホップの超大物ウォーレンGと共演し大きな話題を呼ぶ。同アルバムには国外のヒップホップアーティストに加え、マレーシアのアラブ音楽シンガー ヤシン、インドネシアの人気女優ディアン・サストロワルドヨをフィーチャー、隣国のインドネシアだけで50000枚以上を売り上げた。最新作の「Rebirth into Reality」ではマレーシアの国民的シンガー シティ・ヌルハリザ、インドネシアのダンドゥット歌手イヌル・ダラティスタと共演、シティとのコラボ曲「Dua Dunia」がインドネシアを含む周辺諸国でシングルヒットしている。
ディスコグラフィー
■Whuttadilly (Demo Mix) 2000年 
■Plan B 2001年
■Plan B (Platinum Edition) 2001年
■Phat Family 2004年
■360。 2004年
■360。 (Platinum Edition) 2004年
■Too Phat: The Classics 2004年
■Rebirth Into Reality (2 disc) 2005年
■Rebirth Into Reality
 (International Edition) 2006年

 

アルバム評
【収録曲】
1. Showtime feat. Phlowtron & KLG Sqwad
2. KL
3. Snap
4. On And On feat. Kyla
5. Love That's True
6. Most Beautiful Girl feat. V.E.
7. Down To Ride feat. JG of Parking Lot Pimp
& Alicia Pan
8. Million Miles feat. Siti Nurhaliza
9. Engine #9 feat. Machi
10. Hey Love
11. Left To Right feat. Koncept83 of KLG Sqwad
12. Rub Pa Gun Kwam Mun feat. Joey Boy
13. Phat Girl's Groove
14. Crazy 88
15. How Me Seksi feat. Inul Daratista
16. Island Girl
17. Kartello Jam
18. Dua Dunia feat. Siti Nurhaliza

●Rebirth int Reality(2006年 EMI Records)

<おすすめされた人:キャンディー・甲山:何を思ったか、インドネシア音楽界でデビューを目論む中年男・自称音楽デザイナー>

今年の猛暑のせいか熱ダレも感じられるこのコーナー、「テキトーにオススメ頼みます」ってことなので、今回はちょい反則でイキのイイ外タレ登場。で、ご紹介するのはマレーシアのヒップホップ2人組、Joe とMaliquからなるToo Phatデス。マレー音楽を大胆に料理した彼らのトラック"Anak Ayam"は2001年本国のみならずインドネシアでも大ブレーク、今やこちらでもナショナル・アーティスト並みの認知度なんですね。当時「ついに東南アジアからDe La Soulみたいな連中が出てきちゃったのね」とか思ったもんですが、あまり説明するのもヤボなので、気になる方はぜひYouTubeあたりで検索かけてみてください。Peterpanと共演、なんてのも見つかるかもよ。その彼らの新譜が本日のネタなんすけど、アジア各国から豪華ゲストを迎えての意欲作。もちろんインドネシアからもお色気ダンドゥットで一世を風靡したイヌルが客演してますよん。ともあれ18曲も入ったボリュームたっぷりの内容、しかもいけてるトラック満載なので、ちょいはしょりつつ聴き所を。しかし聴くたびにうなってしまうなあ、このアルバム。
曲評

■1.Showtime
:新生Too Phatの二人を総帥に頂き、Kartello Recordsの若頭面々が雄叫びを挙げる、といった趣きの芝居がかったイントロ曲。とはいえほのかなユーモアも見せるエンターティナーぶりは、すでに「アジアはいただいたぜ」と言わんばかりの余裕。ローカルなスーリン(竹笛)のフレーズをたった一節、しかし非常に効果的に織り込んだミニマリストなトラック作りも、めっちゃスマート。この「ピロロ〜、ピロロ〜、」が脳内の無意識にインプットされて、もう気分は未来世紀KL。
 
■3. Snap
★キ:にぎやかな2曲目までの流れから、いきなりクールに締めてます。古くはSmith and Mighty とかにも通じるセンスのこのトラック、シンプルだけどツボ押さえまくりで全然飽きないです。個人的にはアルバムで一番好き。
 
■6. Most Beautiful Girl
★キ:そうです、殿下のあの曲やってます。しかも殿下の声もサンプリングしてます。コーラスのV.Eめちゃくちゃうまいです。メイド・イン・KLです。明日を信じる系R&Bやってる、ど根性なそこのあなた、これ聞いたらヘコんでしまうかもしれませんが、それがリアリティーというもんです。
 
■9. Engine # 9
★キ:9では台湾から帰国子女チームMachiが、12ではタイのマシンガン・ラガ野郎のJoey Boyがゲストで参上。しかし両者ともアクが強いというかなんというか。こうゆうの聞いてると、いまさらながら音に浸透するカルチャーの強さ、改めて実感しますね。タイペイとかバンコック行ったことないけど、プンプン匂うこの感じ。「癒しのアジア」なんていうのは、やはり広告屋がでっちあげた偽りなのでした。
 
■12. Ru Pa Gun Kwam Mun
★キ:9では台湾から帰国子女チームMachiが、12ではタイのマシンガン・ラガ野郎のJoey Boyがゲストで参上。しかし両者ともアクが強いというかなんというか。こうゆうの聞いてると、いまさらながら音に浸透するカルチャーの強さ、改めて実感しますね。タイペイとかバンコック行ったことないけど、プンプン匂うこの感じ。「癒しのアジア」なんていうのは、やはり広告屋がでっちあげた偽りなのでした。
 
■15. How Me Seksi
★キ:おまっとうさん、インドネシア代表・イヌルねえさん登場やでぇ〜、えらいこっちゃ、めっちゃセクシーやんか!Too Phatもマレー語ラップでノリノリや。思えば10ン年前、おっちゃんがKLのラジオで初めてMarkit Singhのバングラ・リミックス聞いた時はな、そらもうたまげたもんやけど、そうゆうのと無関係とは思われへんよなあ、彼等のセンス。ゆうたらなんやけど、当時日本では「ボンバヘ〜ド」とかやっててん。わかるやろ?
 
■18. Dua Dunia
★キ:さてラストでは、と比較してみると「なるほど!」なんですが、Too Phatはシティーasジャネット・ジャクソンの手法でプロデュースしてるんですね。すごいポイントついたセンスだよな。ともあれ東南アジアの旬なヴァイヴが詰まったこのアルバム、「ラップなんてなに言ってんだかわかんないよ」と敬遠してた方にも、ぜひぜひ聞いていただきたい!名曲Anak Ayam収録の彼らのベスト盤・Classicsも激しくオススメ!
 
【収録曲】
1. Story That Must Be Told
2. Alhamdulillah feat. Yasin
3. Just a Lil'bit feat. Warren G
4. Tell Shorty feat. Ruffedget.
5. Nasty Girl
6. Walk With Me feat. Df Muchachaz, Quatazn & Lah Of Ve
7. Ala Canggung(Do you wanna have a party) feat. Lil' Marissa
8. Worda Wordee Woroo
9. I Wanna Break (Shoutout Interlude)
10. 6 MC's feat. Promoe of Loop Troop, Vandal of Smc, Free Style & Weapon X
11. Where my love at?
12. Ali Baba& The Mic Thieves feat. Phlowtron
13. If I Die Tonight feat. Liana
14. Just a Lil'bit(The remix Cencoed) feat. Warren G
ボーナストラック
15. Alhamdulillah(Malay Varsion) feat. Dian Sastrowardoyo, Yasin
16. Ala Canggung 2(Malay Varsion) feat. Dato' Yusni Hamid
●360°Platinum Edision (2004年 EMI Records)

<おすすめした人:蓮次郎子:インドネシアの芸能ゴシップとロック好きなオンチェ命ミーハー主婦>

「Rebirth into Reality」と「Classics」を探しに行ったらどこも売れ切れ。探しもしないで「ありません」と言う店員を押し退けてやっと見つけたのは2004年リリースの「360°Platinum Edition」。カバーにドーンとディアン・サストロの名前が入っていて映画のサントラ盤かと思ったですよ私は。マレーシアのヒップホップと言われてもピンと来なかったのですが、ウォーレンGが1曲参加しててちょっとビックリ。アルバムには01、03、04、10のような欧米のアーティストかと思うようなアジア離れした曲もあれば02、07、08、12のようにアラブ音楽やムラユ音楽を取り入れた曲もあって彼らの守備範囲の広さがうかがえます。ボーナストラック2曲ついて全16曲、お得っちゃお得なんですが全部聴くのに体力が要りました。いろいろな意味で凄い1枚です。
曲評

■02.Alhamdulillah feat. Yasin
:哀愁のピアノ旋律にエモーショナルな歌声、アラビアンワールドへネイティブスピーカーのかくや、という程にこなれた2人の見事な英語ラップがかぶる不思議な世界。東西問題でもテーマにしてるのかと思ったら宗教的な歌詞ですねこれは。ボーナストラックのMalay Varsionはメンバーの元カノだったとゆーインドネシアの美人女優ディアン・サストロのタマラ・ブレジンスキー※ばりに入れ込んだ詩の朗読に始まり、妙に切迫感のあるマレー語の悔悟ラップに後半ヤシンのアラブこぶしが哀切に迫ってくるところでもって締めは再度ディアン・サストロの朗読という壮絶な一曲。※タマラ・ブレジンスキー:演技が大袈裟なインドネシアのトップ女優。
 

■15. Alhamdulillah II (Malay Varsion) feat. Dian Sastrowardoyo, Yasin
:哀愁のピアノ旋律にエモーショナルな歌声、アラビアンワールドへネイティブスピーカーのかくや、という程にこなれた2人の見事な英語ラップがかぶる不思議な世界。東西問題でもテーマにしてるのかと思ったら宗教的な歌詞ですねこれは。ボーナストラックのMalay Varsionはメンバーの元カノだったとゆーインドネシアの美人女優ディアン・サストロのタマラ・ブレジンスキー※ばりに入れ込んだ詩の朗読に始まり、妙に切迫感のあるマレー語の悔悟ラップに後半ヤシンのアラブこぶしが哀切に迫ってくるところでもって締めは再度ディアン・サストロの朗読という壮絶な一曲。※タマラ・ブレジンスキー:演技が大袈裟なインドネシアのトップ女優。
 

■03.Just a Lil'bit feat Warren G
:不思議ワールドから一転、西海岸へ。ウエッサイ・ヒップホップのウォーレンGとの共演で、リリース当時大きな話題を呼んだという名曲。超大物ウォーレン Gとフレンドリーな掛け合いをかますToo Phat、さすがマレーシアの英語ラップの立て役者だけあって超余裕。サウンドもミニマリスな感じで個人的にはこういう方が好きだなあ。中盤あたりイスラムの挨拶で始まるウォーレンGの文字どおりCOOLなラップが鳥肌もののカッチョよさです。14はぐっとリラックスした雰囲気がこれまたいい感じです。
 

■14. Just a Lil'bit (The Remix Cencored) feat Warren G
:不思議ワールドから一転、西海岸へ。ウエッサイ・ヒップホップのウォーレンGとの共演で、リリース当時大きな話題を呼んだという名曲。超大物ウォーレン Gとフレンドリーな掛け合いをかますToo Phat、さすがマレーシアの英語ラップの立て役者だけあって超余裕。サウンドもミニマリスな感じで個人的にはこういう方が好きだなあ。中盤あたりイスラムの挨拶で始まるウォーレンGの文字どおりCOOLなラップが鳥肌もののカッチョよさです。14はぐっとリラックスした雰囲気がこれまたいい感じです。
 

■07.Ala Canggung (Do you wana have a party) feat Lilユ Marissa
:伝統のムラユ音楽の歌とメロディーに英語とマレー語のラップの組み合わせ。こういうアジアン(アセアンか)な方向もちゃんと押さえているわけですな。コミック系色物ラップではなくちゃんと聴かせる曲になっているあたりで実力の違いを見せつけてます。ボーナストラックのMalay Versionは歌が強調されてムラユ度より高し。歌っているのはDato' Yusni Hamid。称号が付くくらいだから国宝級の超ベテランシンガーでしょうか、艶のあるいい声です。
 

■16. Ala Canggung II (Malay Version) feat Datoユ Yusni Hamid
:伝統のムラユ音楽の歌とメロディーに英語とマレー語のラップの組み合わせ。こういうアジアン(アセアンか)な方向もちゃんと押さえているわけですな。コミック系色物ラップではなくちゃんと聴かせる曲になっているあたりで実力の違いを見せつけてます。ボーナストラックのMalay Versionは歌が強調されてムラユ度より高し。歌っているのはDato' Yusni Hamid。称号が付くくらいだから国宝級の超ベテランシンガーでしょうか、艶のあるいい声です。
 

■09.I Wanna Break (Shoutout interlude)
:世界各国のB ボーイズとBガールズのToo Phatへのメッセージを集めた曲。メッセージの中には「Too Phat?」「お前Too Phatって知ってる?」なんていうのも混ざっていてほほえましい。メッセージを寄せている日本のB ボーイズの礼儀正しさにちょっと感動。クールな中にもほのぼのした仕上がりで、こういう曲を作れる(アイディアを出すと言った方がいいか)Too Phatはきっとフレンドリーでピースフルな人たちなのだろう、と勝手に想像しつつ、ウォーレン G聴きたさにリピートボタンに手を伸ばすのでありました。
 
2006年9・10月号より
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